「縦横夢人」２０１９年冬号（No.23）2019年4月8日発行
時のまち！海峡のまち！食のまち！
明石（あかし）
JR・山陽電鉄「明石駅」周辺
バリアフリー調査報告
PDF 特集「JR明石駅周辺バリアフリー調査」（特集全ページ）
公園エリア
調査員・米田進一
皆さんは明石のイメージとして何が思い浮かびますか？｢魚の棚｣や｢明石公園｣は有名観光地として知られていると思います。アクセスも良く駅から徒歩10分程で到着します。今回、桜の名所として｢明石公園｣を調査してきましたので、ご紹介したいと思います。
明石公園内には城をはじめ池や競技場、広場があり老若男女を問わず広い行楽地になっています。今回はトイレを主に調査をしてみました。
まず正面入り口から直ぐ左側にある｢とき打ち太鼓｣という｢からくり人形(ロボット)｣が出迎えてくれます。午前8時から午後6時まで、1時間置きに舞を見せてくれ、太鼓を叩き刻を知らせてくれます。定刻時間が合えば見て下さい。
とき打ち太鼓は普段閉まっています その反対側には公園管理事務所があり、奥にはユニバーサルトイレがあります。私の電動車椅子(以下電動)のサイズは全長145㎝・幅65㎝ですが、その様な大型の電動でも問題なく使用できるほど広く利用し易くなっています。そこで大型でもお薦めできるトイレを幾つか紹介します。
西側にある明石トーカロ球場前の3号トイレと、北側の千畳芝の所にある8号トイレもスロープが広く利用し易いトイレでした。あとは、東西にある駐車場に隣接しているトイレも比較的入りやすいトイレでした。
8号トイレ
10号トイレ その他は入れますが、傾斜であったり、奥行きが短かったりして私的には使用し難いと感じました。あまりお薦めできないトイレもあり、パークハウス（ボート乗り場）のトイレは通路も狭く、自転車等が通路に置いてあり、利用できませんでした。
10号トイレの障害者用トイレは外から施錠がされていて利用が出来ない状態でした。6号トイレの入り口は通路上に凹みがあり、避けて通らなければ行けませんでした。また、トイレへの案内板が無い事もあり、出来れば全てのトイレ付近に設置して貰いたいと感じました。
飲食店の情報として、正面入り口直ぐの右側にカフェがありますが、この日は残念ながら営業していませんでした。｢きしろスタジアム｣北側の出入り口の傍にある中華料理屋があります。
アーチ状出入り口ゲート外に行く為の出入り口はあります。アーチ型ゲートの為、介助型の直角式車椅子は通行できますが、通行する為のゲートは施錠されていて、私の電動では通行する事が出来ませんでした。運良く警備員がいればゲートを開けてくれます。
明石公園で是非観て頂きたいのは、｢とき打ち太鼓｣、｢千畳芝｣、｢明石城武蔵の庭園｣、｢坤櫓(ひつじさるやぐら)と巽櫓(たつみやぐら)｣です。
千畳芝は大きいイベントに使用する広場になります｡毎年開催される兵庫県農林業祭のメイン会場としても知られ､過去にB1グランプリの会場になった場所でもあります。千畳芝までは第二駐車場が近いのですが、駐車場から千畳芝までの道は急勾配である為、行き帰りは気を付けて下さい。とき打ち太鼓から千畳芝までの道、又は第一駐車場からは比較的フラットな道になりますが、それでも所々にちょっとした傾斜がありました。
明石城武蔵の庭園は、剣豪宮本武蔵が庭園造りの才能を発揮していたことを県民に知ってもらうと共に、歴史文化的に魅力ある公園となるように造られた庭園です。ここも是非見て下さい。
明石城のメインスポット、坤櫓と巽櫓の間には展望デッキまで上がることの出来るスロープが設置されています｡電動でも問題なくスムーズに行けます。デッキは広く数台の車椅子でもすれ違えます。明石公園城壁補修工事の為、調査する日が被っていたので、景観も部分的しか見渡す事が出来ませんでした｡
展望デッキまでのスロープここへ行くには、文化博物館に連絡通路として利用するエレベーター(下)で東ノ丸から入り、二ノ丸を通ったほうが行きやすいです｡個人的にはデッキに行ってから反時計回りで公園の散策がお薦めです。
文化博物館と隣接している連絡橋エレベーター道中は砂利や石畳など場所的に車椅子の方には移動しにくい箇所もあり、段差が7㎝以上ある所も多く、自走、手動に拘わらず急勾配や階段等により通る事の出来ない通路も多少あります。場所を選びながら通行しなければならないのはとても大変でした。
場所により７㎝以上の段差がある個人的に感じたのは、視覚障害者も利用し易い様に音声案内ガイドが流れていればと思いました。
今年で築城400周年を迎える明石城。現在3月15日迄改修工事をされていますが、改修後沢山の人が足を運んで貰える様な明石公園に生まれ変わって貰えると嬉しいです。
詳細については｢明石公園ふれあいMAP」で検索をお願いします。
