大阪頸損連絡会「頸損だより」2004春(No.89)兵庫頸損連絡会だより~移動確保の現状をかえりみよう JR転倒事故~

頸損だより2004春(No.89)  

兵庫頸損連絡会だより

~ 移動確保の現状をかえりみよう ~
JR転倒事故

姫路市 田村辰男

ついにJRでチェアメイトの転倒事故がおきました。以前よりその危険性が多くの障害者より指摘され、東京などでは次から次と廃止されていたにもかかわらずJR西日本の時代遅れの対応、もう、怒りが爆発です。ステッピングカー(チェアメイト)からの転倒は正確には階段を上りきった後、そのステッピングカーからの地面へ降車の際にスロープから脱輪、電動車イスごと転倒です。  

被害者のM君は頭部を強打、脳シントウでしばらく意識不明。救急車で病院へ直行。留置カテーテルも引っ張り抜け、多量の血尿。病院ではカテーテルの入れなおし。CTスキャンなどの検査。取りあえず、腫れなどがあるものの脳内は異常なしということで、その日に帰宅はしたのですが、その後、2日間にわたり38度以上の熱と血尿が続いたそうです。左肩打撲、顔面なども強打しており、食事をとるとコメカミやアゴがズキズキと痛み、夜も眠れず大変に不自由な思いをされました。  

精神的なダメージも大きく。もう二度とJR姫路駅は怖くて利用できない、かなり離れてはいるが新幹線を利用する際には「エレベーターがある新神戸駅にする」と言っていました。彼のトラウマはしばらく続きそうです。もちろん、電動車椅子は修理が必要です。  

さらに問題なのはJR姫路駅ではステッピングカーの危険性を全く理解しておらず、エスカレーターより安全とこれからどんどん使うつもりでいるのです。 説明に来た助役が逆に「ステッピングカーが危険」と障害者団体などが今まで要望された例があるのですか?と聞き返される始末です。 ホント、ふざけていますよね。 

参考資料→DPI日本会議(公共交通機関での事故-チェアメイトの危険性)(HP管理人追加)


2003年12月3日

JR西日本 御中  

兵庫頸髄損傷者連絡会
代 表  三戸呂克美

バリアフリ-に関する要望書

拝啓、平素より、貴社におかれましては、公共交通事業にご尽力くださり、心より敬意を表します。  

当会は、頸髄損傷者を中心とした当事者団体です。(詳しくはホームページをご覧ください。)  

去る、10月26日(日)午前11時40分頃にJR姫路駅新幹線ホームにて、ステッピングカー(キャタピラ式階段昇降機、別名チェアメイト『写真参照』))を使用中、当会会員のM氏が電動車椅子ごと転倒落下し頭部を強打、救急病院へ運ばれるという大事故が発生いたしました。すでにそちらにも連絡が入っていると思います。  

さて、当会ではこの事態を重くとらえ、ステッピングカーの危険性を指摘し、改善を求める必要があると考えます。多くの障害者よりその危険性が指摘されているのです。東京の障害者団体からは要望書が提出され、JR東日本を始めとする関東の鉄道各社では具体的対応策が取られております。ステッピングカーは、すでにその危険認識のもとに、過去の遺物とさえなりつつあります。  

よって、以下について当会は要望します。
1. 先ずはステッピングカーについて現状把握を行ってください。  

JR東日本を始めとする関東鉄道各社がステッピングカーについてどのように対応しているか調査してください。さらに約50台のステッピングカーがJR西日本管内に配備されていると聞きましたが、それらの駅で何の問題もなく使用されているかどうか。何度も使用されている駅であればあるほど危険な事実があったはずです。障害者からは危険であるとの不安の声はなかったか。また階段昇降中に「滑り」やまた危うく転倒しかけたなどの事実がなかったか。
2. その結果に対する対応策を直ちに実施ください。  

全ての駅にエレベーターの設置がもちろん最善策ですが、それも諸事情ゆえに直ちにその実施も難しいと理解しております。その場合、暫定的な対応としてエスカル(階段斜行リフト)の設置をご検討ください。なおエスカルは関西では阪神三宮駅や阪急河原町駅に設置されています。 (参考資料)http://www.kotukodo.com/syoukouki.htm
連絡先(兵庫頸髄損傷者連絡会)    

〒674-0068 兵庫県明石市大久保町ゆりのき通2丁目3-5-1-205
三戸呂(みとろ)克美(かつみ)
TEL/FAX 078-934-6450
E-Mail: hkeison@yahoo.co.jp  


 

再び東京駅

吉田みち 

2月7日あの日が甦る!約7年前、この場所、東京の駅長室。私たち3人は大阪府立身体障害者センターで、共に1年余りを過ごした仲間である。15,6年のブランクを於いて再会してからは年に1回、1泊旅行をするようになっていた。最高11人で城之崎の蟹づくしの旅などもあったが、この時は3人での潮来(茨城県)からの帰りだった。新大阪で新幹線の切符を買った時のように、東京駅で切符を受け取った途端、手動車椅子の1人を見てその切符は引っ込められてしまった。窓口の向こう側から駅長室で待つように言われる。脳性麻痺の2人と松葉杖だった私たちは窓口と駅長室を行ったり来たり、その内に見ていた若い女性が一緒になって抗議をしてくれたが、待つこと延々。もともと早い時刻ではなかったのだが、駅長室に駅員が来てくれた時は、もう新大阪着の新幹線が名古屋乗り換えしかなくなっていた。結局は困った駅側からの手配で夜行バスに乗って夜明けの大阪に帰った。3千円という安上がりは良かったものの、車椅子が1台で付き添いがいないという理由からお金を突き返された事は納得のいかないものであった。電動や車椅子の仲間をいれた当時の私たちは、自分の事は自分でまかない、お互いに助け合いながらも介護者を必要としていなかった。 ピア・カウンセラー養成講座を終えての帰り、電動車椅子に乗って、いま介護者と娘との3人連れ、おなじこの広い障害者トイレ付きの駅長室に来た! 少し離れて向かいの切符売り場の窓口を見て、当時の私自身を思い出し妙な気分に襲われる。1種の1級でも歩けたあの頃との違い、表面的ではなく実感として感じる。指を黒豆大福でねばねばにしながら、置かれた長椅子が以前とちっとも変わらないような気もしていた。  


重度障害者の移動の現状

三戸呂克美

  重度障害者の移動手段は公共交通機関のみといっても過言ではない。それは、安い、安全、早いと言えるからだ。多くの障害者の先輩が移動確保の運動をして今の移動の形ができた。乗車拒否や対応の遅さ、まずさで、乗りたい列車に乗れなかったと言う話もある。今でこそ、重度障害者が一人旅をできるようにもなった。しかし、前述の吉田さんの記事は、障害者の自立が理解されずに厳しかったときのことを思い出されたものだ。また、田村さんの記事は先日のことだ。JRになり体制は変わったといわれるがまだ旧国鉄時代の考えで仕事をされている人がいるのが現在の実態である。要望書を出しても何の返事も無い。「まだこんなことをやっているのか」、と移動問題に取り組んでいる仲間は言うに違いない。  

兵庫県内の鉄道ネットは寂しい限りだ。南から北に行くのは2本の路線しかない。福知山線と播但線だがそれも車椅子だと入り口が狭く、おまけに列車の中に階段があり乗れない列車もある。都市部を走るのは電車だ。電化され多くの乗客を運ぶのだが、地方に行く列車はディーデル車だ。当たり前だが、電化がされていない路線に電車は走れない。高速道路はたくさんできた。まだまだ作ろうとしている。六甲山のお腹は多くの自動車用トンネルで蜂の巣状態だ。しかし、鉄道の路線は無くなる一方。高齢社会が迫っていると言いながら道路ばかり作っている。将来誰が通るのだろう。  

JR明石駅にある看板には、「速さはJRのあかしです」と書いてある。速さだけでなく、安く、安全、を目標にしていただきたい。我々は今一度、「安全な移動の確保」という会設立時の目的に立ちかえる必要がある。

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大阪頸損連絡会「頸損だより」2003冬(No.88)兵庫頸損連絡会だより~支援費制度開始6ヶ月を振り返って~

頸損だより2003冬(No.88)

兵庫頸損連絡会だより

去る、11月16日(日)兵庫県明石市において『支援費制度6ヶ月を振り返って』のフォーラムを開催しました。今回開催したフォーラムは兵庫頸損連絡会が発足して県内で行う初めてのイベントで大阪頸損連絡会との共催でした。

当日は週間天気予報によれば大雨のことでしたが、なんと!予報を覆しての晴天、しかも寒くもなく、暑くもなく頸損の我々にとっては外出日和と天も味方してくれた当日でした。参加者の出足も早く開場時間の13時には多くの方が集まり準備で受付をお待たせする状態でした。

アンケートには、次回も是非参加しますと、支援費制度(Wikipedia)に関心が高く自立生活には欠かせない制度であることを再考したフォーラムでした。

(三戸呂克美)

支援費制度開始6ヶ月を振り返って
~ 支援費制度の上手な使い方 ~ 報告

11月16日、お天気良し、また交通便も良し、「秋の勉強会」にふさわしい会場で、初の兵庫頸損連での行事が約50名という参加者の熱気に包まれて、明石城の南下「明石生涯学習センター」にて開催されました。

兵庫頸損代表の三戸呂さんの、にこやかな笑顔とご挨拶は温かい当日そのものであり、パネリストの桜井龍一郎さん、廷澤庸行さん、宮野秀樹さんの、お話は「支援費」に対する濃い中身で時間はまたたくまに過ぎていきました。

(1)1週間のケア計画

(2)支援費以前よりよくなった点

(3)支援費以前より悪くなった点

(4)「こんなことにも支援費が使えますよ」とアピールしたいこと

以上の配布資料によりパネラーの方からの報告がそれぞれあり、頸損と言う同じ障害でも、介助を必要とする度合い、生活様式また思考による違いを抱えて問題が活発に出されました。

支給量の使い方では、事業所との関係によるケア計画、曜日と時間帯のやりくりなどに対する質問の中で「もう少しわがままな障害者になってみては如何でしょう?」と心強い意見がありました。

またこれから支援費を受けられるご家族と、パネラーとの応答では、「必要な事はすべて言うように」「時間をかけて(頑張りで)出来る事」は「できません」と言うようになど経験者でないと言えないアドバイスがあり、あらためて行政に対して自らのケア計画を示す必要性を学んだひとときでもありました。

市町村による差、個人的な選択、工夫などとこれから先も「支援費」は目の離せないものの、自己決定する生き方、自立した生き方をしようとする仲間で溢れた会場からは、時には爆笑も響き頸損会の頼もしさを感じた1日となりました。ただひとつ司会進行をして下さるはずの、坂上さんの体調がお悪く参加されなかった事は大変残念でした。

三戸呂さんお疲れさまでした。大阪頸損のみなさまありがとうございました。

(吉田みち)

『主な質問とアドバイス』

(注:アドバイスはパネラーの皆さんの経験によるものです。)

質問1.事業所の探し方をどうしたら良いのか?~事業所を探すポイント~

  • 頸損の仲間から聞き出す
  • 行政で市町村の事業所一覧の資料をもらい電話を入れる
    • →事業所の良・悪は言わない
    • →電話を入れ、実際に来てもらう
      • ☆電話対応は良いが、実際のサービスが伴わない事もある
      • ☆「 来て下さい。」と言われる事業所は辞めておいた方が良いのでは・・・
  • 会社組織でしている所は利益が上がらなければ潰れてしまう可能性もあり、後で困る事もある
    • →補助を受けている事業所はどうか (NPO法人とか)
  • 訪問してくれる(来てくれる)人が好きだからお願いしている
    • →自分が来て欲しい人を探すのも一つかも
  • 複数の事業所を利用してみていい所を探す

質問2.日常生活支援はどう申請するのか?また、移動介助はどういった時に使用するのか?

  • 自分たちでケアプランを立ててみる
  • 現在、付き添っているところ(介助が必要なところ)を時間にしてみる
  • 利用者本人からの希望がある程度、取り入れられる
  • 長時間の介護(身体介護)の場合、日常生活支援に入りやすい
  • 身体介護であるという事を伝える
  • 移動の中に、支度や移動先での部分も含まれる
  • タクシー事業所でないと、リフトワゴンの運用ができなくなった ※ タクシーか、市のリフトワゴンの利用が可能月4回等、決まった回数で、定額料金で利用できる

質問3.ショートステイはどう利用するのか?

  • ショート枠は別にあり、申請する

質問4.身体障害者へのケアマネージャーは必要か?

  • 必要な方には必要ではないか
  • ケアマネージャーが決定してしまうようでは、ちょっと・・・
  • 主体は本人であるので、最終的には本人が決めるのが一番
  • ケアマネージャーが決定権を持つのは良くない
  • 介護保険とは理念が違うので、必要ないのでは。アドバイスしてもらえれば良いと思う。
  • 支援費制度もいずれは介護保険制度に吸収されるのでは・・・

《 まとめ 》

障害があっても自分の生活は自分で創る。支援費制度も利用しよう!!

(文責:三戸呂克美)

<兵庫頸損連絡会だより>

~頸損連インターネットNEWS・兵庫編~

桜井龍一郎

毎号「頸損連インターネットNEWS」を担当しております桜井です。すでに皆さんご存知かもしれませんが、じつは私、大阪だけでなく兵庫頸損連のホームページも担当しております。ということで、今回はいつもの原稿に加えて、兵庫頸損連のホームページにつ

いての原稿も書くことになりました。つきましては兵庫頸損連ホームページの開設から在までの経緯を簡単に紹介いたします。

兵庫のホームページを作る話が出たのは2003年3月だったと思います。大阪の場合は、私個人用のサーバスペース内に設置したため、ホームページアドレスに私の名前が出てしまったのですが、兵庫では専用のアカウントを取得し、ホームページアドレスもすっきりさせることができました。会の紹介や、サーバ備え付けのカウンターや掲示板、チャットルームを設置した程度の簡単なページ構成に、テキストベースのこれまた簡単なレイアウトで開設にこぎつけたのは兵庫頸損連発足の少し前、2003年3月15日でした。

その後、会の沿革、設立の案内などを追加し、5月にレイアウトを少しましなものに変えて、現在に至ってます。ということで、まだまだ内容的には不十分なホームページですが、今後少しずつ充実させていきたいと思っていますので、大阪ともども兵庫のホームページもどうぞよろしくお願いいたします。

「兵庫頸髄損傷者連絡会」

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大阪頸損連絡会「頸損だより」2003秋(No.87)兵庫頸損連絡会だより~支援費制度になって思うこと~

頸損だより2003秋(No.87)

兵庫頸損連絡会だより

支援費制度になって思うこと
4月から何が変わったか?

よしだみち

この自問は頸損になって5年、自分の生活について拘りが始まったからとも言える。若年性リウマチで元々1級の障害であったけれど、福祉課に行くのは自助具の相談か高速割引をもらうかくらいで生活支援は受けないでいた。私は障害と共に育ってきた中で生活の仕方はそれなりにできていたからである。しかし頸椎C5になって二年三ヶ月の入院生活が終わり在宅生活になるとホームヘルパーを頼まなければ何一つできない。けが以前は障害者と呼ばれてもひとりの人間には変わりはないと思っていた。けれどもこうした生き方を理解されるのは大変難しく、措置制度では「して上げる、して貰っている」といった関係から出ることができなかった。

こうした時に「自立と社会参加」「自分で選べる」など謳われた支援費制度(Wikipedia)が始まった。自分なりの生活を考えて講演を聞きに行ったり、インターネットで調べたりしながら、支給量の時間内での介護計画を始めた。一ヶ月が過ぎて吃驚、第5週日によって時間量が足りない! 日曜日は同居人がいてヘルプ無し、日数だけの支給量は元々出ていない。この日から電卓片手の毎日、あなたにとって生活は何からと聞かれたら一番に「排泄介助」が現実。頻繁なトイレを中心にした時間割を組まなくてはならない。家事は一時間からしか取れない、トイレは身体0.5がいる。0.5の世界でこんなに悩まされるとは思ってもいなかった。第五週の多かった7月は最悪で60の移動介護を全部使ってなんとか過ごした。市にも3度目の変更届けを出すと、私のファイルをパラパラしながら担当者曰く「結局はじめから(変更時間)同じなんですね・・・」「当たりまえでしょう!」と大きな声で言いたかった。人間の生活が時間道理にすべて行われる方が不自然で大変な事すらも理解されない言葉。まだまだ続く0.5との攻防本当に疲れる支援費制度である。

支援費制度勉強会のお知らせ!!

【開催要項】

  • 日時:2003年11月16日(日曜日) 午後1時~5時
  • 場所:明石市生涯学習センター 8階 学習室3 (アスピア明石北館内)
  • 交通アクセス:
    • JR明石・山陽明石駅南口から東へ徒歩3分
    • JR大阪から新快速で34分、JR姫路から新快速で22分
    • 阪神梅田から直通特急で58分、阪急梅田から特急(高速神戸乗り換えで58分)
    • 車で来る人はアスピア明石駐車場を利用。(身障手帳持参で半額になります。)
  • 問い合わせ先:三戸呂克美まで
  • メール:hkeison@yahoo.co.jp 電話:078-934-6450
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大阪頸損連絡会「頸損だより」2003夏(No.86)兵庫頸損連絡会準備室だより~兵庫頚損連絡会設立について~

頸損だより2003夏(No.86)

兵庫頸損連絡会準備室だより

2003年(平成15年)4月1日(火曜日)兵庫頸損連絡会が静かに発足しました。2年間の準備期間を経てのスタートです。兵庫県に頚損の会が今までなかったのはなぜでしょう?誰もが疑問に思われていたことでしょう。その事を流れにしたスライドを作成しました。
※スライドは、兵庫頸損連絡会ホームページ「兵庫頸損連絡会設立について」をご覧ください。
去る、4月27日に大阪頸損連絡会の総会が堺市泉が丘にある『ビッグ・アイ』で開催されました。その席上で参加者の皆さんに会設立のプレゼンテーションを上記のスライドを使用して行いました。また大阪会員の太田君手作りのくすだまを割り祝っていただきました。これからは、各地域で生活している仲間と連絡を取り合い、情報を発信・交換できることを当面の目標として会活動を進めたいと思っています。大阪の会員の皆さんにもご協力よろしくお願いします。

(文責:三戸呂克美)
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大阪頸損連絡会「頸損だより」2003春(No.85)兵庫頸損連絡会設立準備室だより~生活をみつめるチャンス~

頸損だより2003春(No.85)

兵庫頸損連絡会設立準備室だより

~生活をみつめるチャンス~

兵庫頸損連絡会設立準備室
代表 三戸呂克美

待ちにまった2003年も始まりました。我々重度の障害をもつ者にとって大きく変わると思われる年でもあり、自分の生活をみつめるチャンスでもあります。

4月1日から支援費制度が導入されます。何がどのように変わるのか今は未知の世界と言わざるをえません。しかし、一歩ずつ動いているのは確かです。その動きが、春の足音と一緒に今までの生活が逃げて行く足音であってはならない事を祈りたいものです。

さて、地方自治体の合併が全国あちこちで進められています。合併には賛否両論ありますが、広域な事業が出来るメリットを求めているのが大きな目的でしょう。

兵庫頸損連絡会はこの春設立を目指して動いています。そもそも、頸損連絡会は各地域に根差した当事者の会として、より身近な情報交換とお互いの生活向上を求めて組織作りを実現するように動いてきました。

行政と違って活動エリアを狭くする事は、きめ細かな身近な真の情報を得ることが目的の一つであり、大局的な情報は全国ネットをカバーする事で得る事が出来るようになりました。

新しく会を設立したからといって障害者運動もそれに伴う活動も基本的には変わりません。が、我々を取り巻く情勢は変化しています。その変化の陰には今までに多くの先輩達が自分の身を犠牲にしてまでも一つずつ目標を勝ち取ってきた歴史が有ります。我々は先輩達が築き上げた道をさらに延ばすよう邁進して行かなければなりません。兵庫頸損連絡会は遅咲きの会となりましたが全国先輩達の会に少しでも追いつけるよう努力したいと思います。

メーリングリスト参加のご案内

兵庫の活動を盛り上げてみようと思う方、兵庫独自の情報がほしいと思う方、面白そうやから覗いてみようと思う方は、是非参加してください。参加を希望される方は連絡先までメールをください。上記アドレスにメールを送信することでメンバーとして登録させていただきます。

私の一言

急がば回れの実践編を!!

1月に行なった大阪頚損連絡会の新年会の帰りの出来事です。乗り換えでJR明石駅でエレベータに乗るためドアの前で待っていました。ちなみに明石駅に設置されているエレベータは車いすが1台しか乗れません。エレベータが下りてきてドアが開き乗り込みました。先に乗り込んだ中年のおばさんがドアを閉めずに誰かを待っていました。その時、改札の方から『待ってー!』という声とともに3人の同じようなおばさんが乗り込んできました。そのエレベータは改札階からホームに上がるだけのものです。待っている時間で一往復は出来ます。結局無理に乗り込んだおばさんたちはホームで先に降りられず『お先に-!』と言って出る私の車いすのキャスターに足を踏まれたといってかなりご立腹の状態でした。困ったのは介助をしてくれていた駅員さんでした。

文責・三戸呂克美

【会員募集のご案内です】

私たちは頸髄損傷者(略して:「頸損」と言います)です。日々の生活に不安を感じることなく安心して暮らせるように情報発信、情報交換、問題解決などの拠点として兵庫県にも頸髄損傷者連絡会(略して:「頸損連絡会」と言います)を設立します。今そのための準備を進めています。

頸損連絡会とは、頸損者の生活を明るく豊かにする目的で、東京に本部を置き全国頸髄損傷者連絡会が結成されました。各都道府県に連絡会が設立されていますが、近畿圏では、大阪、京都にそれぞれ連絡会があり、全国頸損連絡会の支部として独立した活動を行っております。兵庫県には連絡会が無く会員は大阪頸損連絡会に所属する形になっています。しかし、頸損者を取り巻く社会環境を改善するためには、各地域での活動が必須となります。特に、兵庫県はエリアが広く、行政サービスもまちまちで格差がありすぎるのが現状です。

そのような現状を踏まえて自分自身に何ができるかを考え日々の生活を明るく楽しく暮らしてみませんか。

現在、頸損のことで困っておられる方、興味がある方、ボランティアで協力してあげようと思われる方は連絡先までご連絡ください

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大阪頸損連絡会「頸損だより」2002冬(No.84)兵庫頸損連絡会準備室だより ~暮らしを見直せる支援費制度~

頸損だより2002冬(No.84)

兵庫頸損連絡会準備室だより

~暮らしを見直せる支援費制度~


暑い夏が終わるとすぐに寒い冬が・・・毎年同じことを言ってる今ごろ(11月)の季節です。夏ばてから解放された皆さんお変わりないですか。これからやってくる冬に備えて体力をしっかりつけときましょう。

ところで、来年度から始まる支援費制度に皆さんはどのように対処されてますか。次々に出てくる問題点に我々当事者はもちろんのこと、事業者、行政の担当者も悩みまくってますね。しかし、これらの状況を吉として我々の生活を向上させるようにもっていくチャンスだとも思います。具体的には、一人暮らしを求めている人なら今の生活の現状を把握して我慢している事でも必要と思えばサービスとして申請することが出来ます。介護者が集まらないので一人暮らしを諦めている人がおられるなら、それも申請時に申し込む事も出来ます。自分の生活をチェックしどんな些細な事でも必要なら申請しましょう。問題だらけの支援費制度ですがこのチャンスを逃す手はありません。

さて、去る、10月8日(火)兵庫県民会館で『第10回福祉のまちづくりセミナー(PDF)』が開催されました。当日は朝から曇り空で昼前からは雨が降り出し参加者も少ないだろうと思っていたら、会場(350人収容)はほぼ満席の盛況でした。私は、兵庫頸損連絡会設立準備室代表としてパネラーで参加しました。会場には会員の坂上さん、また副知事を初め県の関係者も多数見えていたので兵庫県にも頸損連絡会を作るというアピールは出来たと思います。

セミナーが終わり控え室で休んでいると『兵庫県には頸損連絡会が無かったの?』と声をかけられました。気付いてもらえた第1号でした。今後も機会を見つけては公の場でも兵庫頸損連絡会の存在をアピールして行くようにしたいと思います。

メーリングリスト参加の案内

兵庫の活動を盛り上げてみようと思う方、兵庫独自の情報がほしいと思う方、面白そうやから覗いてみようと思う方は、是非参加してください。参加を希望される方は

{ 連絡先までメールを下さい。}

上記アドレスにメールを送信し申し込み手続きをすることでメンバーとして登録させていただきます。

兵庫頸損連絡会設立準備室所在地(仮)

〒674-0068

兵庫県明石市大久保町ゆりのき通2丁目3番地の5

サウススクエア 1-205

三戸呂克美

電話 078-934-6450 e-mail : hkeison@yahoo.co.jp

私の一言

今年の5月から一人暮らしを初めて半年が過ぎた。必要な家財道具も一応揃える事が出来た。生活は多くの人の支援で成り立っている。友人や知り合いからは快適に過ごしているか、と聞かれるが『快適ですよ』と正直応えられない。時間をかけ、実験を繰り返し住居の環境整備に力を入れた。その点は申し分のない形が出来上がった。だが、施設生活が長かったのか快適に過ごすというイメージが出てこない。一人暮らしを決めたとき描いた生活は確かにあった。冒頭には一人暮らしを勧める事を書いたのにここでは逆の事を書いている。「しっかりせーよ」、と自分を責めたくなる。

『大切なのはただ生きているということではなくて、よく生きるということなのだ』というソクラテスの有名な言葉がある。快適な・・・という言葉に惑わされ楽しく生きる事を忘れていたようだ。

(文責:三戸呂克美)
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大阪頸損連絡会「頸損だより」2002秋(No.83)兵庫頸損連絡会準備室だより ~医療行為って?~

頸損だより2002秋(No.83)

兵庫頸損連絡会準備室だより ~医療行為って?~

「今年の夏はなぜこんなに暑いの?」という会話があちらこちらで聞こえた夏でした。皆さんの周りではいかがでしたでしょうか。ええ!あなた自身が言い出しっぺだった。確か私も朝起きると開口一番「暑い!」と言ってましたね。頸損にとっては辛く、厳しかった今夏でしたが、体調の方はいかがですか?崩された方は無理せず身体を休めましょう。

さて、先日と言っても7月20日ですが、大阪頸損連絡会主催の勉強会が長居公園内の障害者スポーツセンター研修室で開催されました。テーマは『空洞症について』です。初めて聞く病名という方もいてるでしょう。

頸損になったとき、『頸損』って知らなかったという方がいたように『空洞症って何?』というのが正直な気持ちだと思います。当日は4人の方の貴重な経験を聞かせてもらいました。勉強会の内容報告は、事務局にお任せして、参加者としてどうだった、という感想を述べます。

まず、発表者の方全員が言われた事が共通していました。それは、身体に異常が起こり始め不安との戦いの毎日だった事。治療や手術を実施するまでに情報収集に時間がかかったこと。金属で障害部位を固定しているのでMRIが撮影できないといわれた事。今では解決できている事が当時では障害となり、治療、処置が遅れたこと。

そして必要な情報を得て治療、処置、手術ができるとわかってからも実施に躊躇した事。発表者の皆さんが言われた躊躇した理由、それは、機能低下が確実に残るということが医者の説明からもわかっていた。状態が今より悪くなるという事がわかっていながら処置をしなければならない。しかし、実施しないともっと悪くなる。さらに、実施して障害部位を取り除く事が出来ても、再発するという。再発も、1年目、2年目、3年目・・・それすらわからない。一生しないかもしれない。これだけのことがわかっていても、治すのは手術しかない。これが、空洞症の実態です。

頸損になり不自由な身体で生活を余儀なくされた者にとって症状固定の診断を受けたとき、神からのお墨付きでこれ以上悪くなる事はないと思っていました。

今回の勉強会に参加して、症状固定をしたということで省みなかった身体をしっかり見つめなおすよい機会であり、今までの考えを大きく変える一日でもありました。

4人の発表者の皆さん貴重な経験、ご意見、アドバイスを有難うございました。

お知らせ

兵庫頸損連絡会設立をアピールしてきます

来る、10月8日(火)13時30分~17時の時間帯で、兵庫県民会館9階大ホールに於いて『第10回福祉のまちづくりセミナー(PDF)』が開催されます。基調講演のあとパネルディスカッションがあり、パネリストの一人として三戸呂が参加します。テーマは『参画と協働による福祉のまちづくりの新たな展開』です。参加費は無料ですので皆さん参加してください。詳細については下記まで連絡ください。

連絡先:兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所

電 話:078-927-2727(呼)

私の一言

医療行為って?

5月より6年間お世話になった自立生活訓練センターを退所して、明石市大久保町で一人暮らしを始めました。もちろん多くの方の支援を得ての暮らしです。その中には公的なヘルパーさんも派遣されています。ある朝の事です。私は自己導尿といってセルフカテーテルを使用して排尿をしています。しかし時々、そのカテーテルが入り難い時があります。時間をかければ大概できるのですが、その日はヘルパーさんの来るのが遅く、来たときはいつもの帰る時間でした。何かトラブルがあったという事でした。私の介助を済ませて次の場所に移動する時間になっていた事もありそのヘルパーさんは少々あせっていました。そんなことはわからない私は、カテーテルを必死になって入れていました。急ぐヘルパーさんに、私は途中まで入れたカテーテルをもう少し深く入れて欲しいと頼みましたら、医療行為だから出来ない、というのです。もう少し、あと2センチほど入れる事で排尿できるのです。と、お願いしても、医療行為は出来ないの一言で手伝ってもらえないのです。これじゃ、時間がいつになるかわかりませんよ、と言っても医療行為は出来ないの一点張りです。そうこうするうちに派遣会社に電話を入れて時間に遅れる理由を話し出しました。そのうちカテーテルも無事入りその日は事なきをえたのですが、緊急時に今回のような態度を取られたらおそらく救急車を呼ぶ事になっていたでしょう。我々が生活する上で医療行為って何がどこまでを言うのでしょうね。

(文責:三戸呂克美)
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大阪頸損連絡会「頸損だより」2002夏(No.82)兵庫頸損連絡会設立準備室だより ~生活を変えるノンステップバス~

頸損だより2002夏(No.82)

兵庫頚損連絡会設立準備室だより

~ 生活を変える、ノン・ステップバス ~

報告 三戸呂克美

例年なら五月の爽やかな季節が、今年は雨や曇りの天気が多く梅雨が早くきたようにも感じました。このような不順の日が続いた毎日でしたが健康管理はいかがでしたでしょうか?

さて、天候不順が続く中でも世間では順調に進んでいることもあります。それは、ノン・ステップバスです。兵庫県にもノン・ステップバスが走っていることをご存知ですか?関西圏では、大阪市が先陣を切っていますが公営です。ちなみに兵庫県は、公営もありますが、神姫バスが始めました。民営です。

JR明石駅と、同じく西明石駅から県立リハセンターへの往復です。運行当初は、ワン・ステップバスでした。これだと一段階段を担いであがることになりますので車いす使用者の利用は無く、時々自力歩行の出来る車いす使用者が利用していました。それが、今年に入りノン・ステップバスが導入され、車いす使用者にも手軽に利用できるようになりました。

車体の構造は、運転手がスロープ板を引き出しそれを渡って車内に入るタイプです。私も試しに乗せてもらいました。乗るときは、車体が下がりスロープの傾斜をゆるやかにします。車内は車椅子2台分のスペースがあり、固定も運転手がします。運賃は、一般乗車200円で身障手帳を提示すれば100円です。所要時間は約20分。リフト付きタクシーだと、リハセンターから明石駅まで約1、800円ぐらいかかります。

問題点は、運行回数が少ないこと、日・祝祭日は運行しない、などがありますが利用頻度が増えることで我々が求める状態になると思います。

とにかく、障害を持った人たちが望み求めた結果の導入ですから、行動することが実現させる初めの一歩になる証の例でもあります。

鉄道から離れた地域に住む人たちにとってこのようなバスが運行されることは生活範囲が広がることになり、また新たに生活場所を求める人にとっては場所の選択肢が広がります。我々にとって、安く確実に移動できる手段は、鉄道とバスです。

メーリングリスト参加の案内

兵庫の活動を盛り上げてみようと思う方、兵庫独自の情報がほしいと思う方、面白そうやから覗いてみようと思う方は、是非参加してください。参加を希望される方は連絡先までメールをください。

なお、参加要項が出来ていないため会員のみの参加を呼びかけていましたが、上記アドレスにメールを送信することでメンバーとして登録させていただきます。

兵庫頚損連絡会設立準備室

私の一言

私事、5月1日から一人暮らしを始めることになりました。自立生活訓練センターに6年間お世話になり、その間蓄積した自立のノウハウを活用し暮らして行くことを目標にしています。一人暮らしといっても、多くの人の支援が無ければ実現しないのが現実です。2003年から変わる制度の中でどれだけ自分が生活できるのか、を今実践し制度の変更が我々にとって良い方向に向かうよう意見を出せるようにしたいと思います。

(文責:三戸呂克美)
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大阪頸損連絡会「頸損だより」2002春(No.81)兵庫頸損連絡会設立準備室だより

頸損だより2002春(No.81)

兵庫頚損連絡会設立準備室だより

寒く厳しかった冬の季節もやわらいできました。皆さん体調はいかがですか。風邪やインフルエンザにかかり寝込まれた方もおられたのではないでしょうか。暖かく過ごしやすい季節がすぐそこまで来ています。具合の悪い方も体調を整えて飛び出す準備をしましょう。

さて、兵庫頚損連絡会も設立準備室を設けて会設立に牛歩のようなスピードではありますが進めています。そんな中で、昨年(2001年)12月15日(土)に地域交流会を行いました。大阪頚損連絡会の事業の一つにもなるのですが、一昨年の奈良地域の会に続き、今回は兵庫地域で行いました。会場は、兵庫県立総合リハビリテーションセンター内にある自立生活訓練センターの会議室を借りることになりました。

地域交流会は、日ごろ頚損連絡会が行う行事に何らかの理由で参加できない方を、また頚損連絡会の存在を知らない方に大阪頚損連絡会の会員が出向き、地域で生活する当事者と交流を持ち、情報提供と元気付けをして生活に安心と目標を持っていただく、ということなどを目的として行っています。

今回の兵庫版は、県内に在住の方と、自立を目指して訓練に励んでいる訓練センター利用者の皆さんと、大阪頚損連絡会の会員が集まりました。訓練センター利用者からは、在宅生活をするにはどのような生活(例えば、経済的なこと、日常の介助者の確保など)をおくっているのかなどの質問に参加した会員がお応えするなど活発な意見交換を持つことが出来ました。大阪頚損連絡会から宮脇会長、鳥屋事務局長、森ボラ部長、桜井さん、坂東さん、鈴鹿さんが参加し、日常生活の現状や、自立生活センターの事業内容などを話していただき訓練センター利用者の皆さんには大いに参考になったと思います。外部から、氷上郡春日町在住で地域で活躍されている本庄さんが参加され、郡部での現状を報告していただきました。当日は師走のど真ん中で寒さも厳しい日でしたが、参加総勢35名と多くの方に集まっていただきました。2部の茶話会は、兵庫頚損連絡会が本部(事務局)として使わせていただく建築設計事務所「サニープレイス」さんに会場を移し気ままにトークを楽しむことが出来ました。

今回行った地域交流会がきっかけとなり多くの仲間が気持ちを新たに当事者意識を持てた事は大きな収穫でありました。

地域交流会は、地域で日々不安と戦いながら生活されている人たちに堂々と生きていけるように当事者組織である頚損連絡会がサポートできる唯一の手段です。今回参加していただいた皆さんありがとうございました。

(報告:三戸呂克美)

1部の意見交換会風景

2部の茶話会風景

当日のスケジュール

地域交流会プログラム(兵庫版)
12:30 受付
13:00~13:05 開会の挨拶
13:10~13:30 自己紹介
13:35~14:00 在宅生活者の話(宮脇・桜井・坂東・森・本庄)
14:10~14:30 質疑応答
14:35~15:00 雑談タイム(兵庫頸損のPRやMLについて)
15:05~16:00 移動後、兵庫本部事務所見学
16:00~ 事務所にて茶話会(希望者のみ会費500円)

メーリングリスト参加の案内

兵庫の活動を盛り上げてみようと思う方、兵庫独自の情報がほしいと思う方、面白そうやから覗いてみようと思う方は、是非参加してください。参加を希望される方は連絡先までメールをください。

なお、前号までは参加要項が出来ていないため会員のみの参加を呼びかけていましたが、今号から上記アドレスにメールを送信することでメンバーとして登録させていただきます。

兵庫頚損連絡会設立準備室

私の一言

地域交流会を開催して感じた事は、障害のレベルが重い、軽いに関わらずいかに自分の生活スタイルを作るかによって、安定した、また不安を少しでも取り除いた楽しい人生を送ることが出来るかを確信した。それは、自立支援センターの話しを宮脇会長がしたとき多くの人が関心を寄せていたことでも感じ取れる。すべての人に当てはまらないが、特に受傷後3~5年の人は状態も安定し自立への意志も高まっている。その意志を持続させて社会生活にスライド出来る環境整備がなされれば障害を持ったからといって人生ゼロからの出発とはならないだろう。

(文責:三戸呂克美)
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大阪頸損連絡会「頸損だより」2001冬(No.80)兵庫頚損連絡会準備室だより~神戸ボランティアフェタに参加して(報告)~

頸損だより2001冬(No.80)

兵庫頚損連絡会準備室だより

神戸ボランティアフェタに参加して(報告)

~ 兵庫頚損連絡会の初めての取り組み ~

三戸呂克美

10月6日(土)、天気は快晴、場所は神戸メリケンパーク。頚損連絡会がはじめて参入する神戸の地に「兵庫頚損連絡会・大阪頚損連絡会」の看板があがりました。第21回神戸市中央区市民スポーツまつりへの参加である。

これは、スポーツ・健康・福祉フェアのテーマのもとに、区内の福祉関係団体、施設、ボランティア等が集い、協力していろんな方々と楽しくふれあい、交流して福祉について考えてみませんか、という催しである。

この催しに参加するきっかけを作ってくれたのはボラ部長の森君で、詳しいいきさつは森君の報告におまかせすることとし、私は、当日初めてあがった「兵庫頚損連絡会」の看板があるブース(テント)を大阪頚損連絡会事務局長の鳥屋君、坂上君と、また午後からは坂東さん、高野一郎さんとで、訪れてくれるであろうと思われるお客様の相手をすることになった。

始まりは午後1時であるが、準備時間が必要ということで午前11時には会場入りをした。この日初めて今年7月に開通した神戸市営地下鉄海岸線に乗った。「神戸ハーバーランド駅」から「みなと元町駅」までの一区間だったが開通間もないので美しい駅と、きれいな電車だった。ただ、駅員のスローモーな動きには閉口した。

ちなみに料金は100円で、切符を券売機で購入せず改札で駅員に言うと切符のような券をくれる。「どの駅でも改札で言ってください」、とのことだったので、全駅同じということだろうか。

しかし、みなと元町で下車して地上に出ると、歩道はやはり段差や急勾配の多い道路だった。ボランティアの佐々木さんと合流して無事会場に到着。

フェスタの内容は、まず、各団体やグループが陣取るためのテントが名前入りの看板と共に主催者側で準備され、テントの中にはテーブルとイス、そして体験用の車椅子も用意されていた。

ブース担当の我々はテーブルに、「頚損とは?」のビラ、「車いす取り扱いようの冊子」、「頚損だより」などPR用のグッズを並べ、そしてテント前の広場には、車いす体験用の森君手作りのコースを作った。車いす体験コースはなかなかの好評で、ペットボトルに水を入れた障害物のあるコースは多くの人が体験された。(森君の報告をお楽しみに!)

カンパ箱も準備したがテーブルの上に置いておくだけでは誰も入れてくれない。そうこうしている時、参加していた小学生がやってきて「カンパをお願いしてきます」と、各テントを回ってくれた。帰ってきた時に入っていたカンパは合計1300円でした。「ありがとう」の感謝の気持ちでいっぱいでした。(カンパ箱は透明に限る、というのが実感です。今回のは木箱でした。)

テントに訪れてくれた青年が一人いました。現在の社会福祉の情勢などを熱く語ってくれました。これからも係わってくれるようにとお願いして別れました。もちろん最後の片付けも手伝ってくれたのはいうまでもありません。ありがとう広瀬さん。(広瀬さんは、兵庫県氷上郡出身との事))

閉会後、打ち上げを兼ねてハーバーランド内にあるモザイクで食事をすることになり、私と佐々木さんは歩いて移動する。モザイクまでの距離は一キロぐらいでしょうが、歩道が途中で切れていたり、駐車場があるため迂回したりと、たどり着くのに時間がかかりました。それでも、車で移動した人たちより早く着きましたね。佐々木さんお疲れ様でした。

神戸メリケンパークはお勧めのスポットです。デートにも、また一人でボーとするのにも良い所だと思います。特に船が好きな人には最高です。一度お出かけください。

天候にも恵まれ、少ない時間ではありましたが、兵庫頚損連絡会の存在がアピールでき記念すべき一日となりました。しかし、まだ頚損連絡会の存在すら知らずに過ごしている当事者の方たちがいます。もっと、もっと広く呼びかけ、一日でも早く安心して楽しい生活が送れるように情報の提供が出来るよう組織作りをしていかなければなりません。

以上、神戸ボランティアフェスタの報告です。

準備室掲示板

<メーリングリスト参加の案内>

兵庫の活動を盛り上げてみようと思う方、兵庫独自の情報がほしいと思う方、面白そうやから覗いてみようと思う方は、是非参加してください。参加を希望される方は連絡先までメールをください。

(なお、参加要項が出来上がっていない関係上誠に申し訳ありませんが、現在、大阪頚損連絡会に入会されている方のみに限定させていただきます。参加要項が出来次第多くの皆さんに参加を呼びかけたいと思います。)

<お詫びと変更のお知らせ>

前回の「頚損だより夏号」で建築設計事務所に本部(または事務局)を間借りすることを掲載しました。住所が記載漏れになっていましたことお詫びいたします。そして、今回事務所の名前が変更になりましたので、あわせてお知らせします

「住所」
〒651-2135
兵庫県神戸市西区王塚台7丁目71-1サンロイヤル神戸西1F
(有)サニープレイス

私の一言

寒い毎日ですね。風邪ひかれてませんか。今、私(三戸呂)は豊岡市の新田小学校5年生の児童とメールの交換をしています。福祉授業の一つとして、児童がメールで自分達が疑問に思うことを質問してきます。ある日のメールをご紹介します。
はじめまして新田小学校の5年です。
名前は、K.T.とO.G.です。兵庫県豊岡市にすんでいます。
三戸呂さんに、旅行に何回行ったことがあります。豊岡は旅行しやすい町にしようと調べています。これからもよろしくお願いします。
三戸呂さんこんにちは、このまえの、質問を、こたえてくれて、ありがとうございました。
また、質問していいですか。メールを書くのに、何分ぐらいかかっているんですか。教えてください。もう1つ豊岡の町が旅行しやすい町になるように調べたいのですが豊岡の町のどんなところにいったらいいですか?教えてください。

(K.M. O.G.)

子供たちが聞いてくる素朴な疑問に、今我が外に向かっていろんな事についてアピールしているが、大人も本当は子供達と同じようなことを聞きたいと思っているのではないだろうか。だとすると、小学生からの疑問や質問は、今後の活動の目線を教えてもらっているように感じます。

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