国連の障害者権利条約、日本が批准 発効5年でやっと:朝日新聞デジタルより
国連の障害者権利条約、日本が批准 発効5年でやっと
2014年1月21日17時09分
米ニューヨークの国連本部で20日、日本政府の批准書をビジャルパンド国連条約課長(右)に手渡す吉川元偉・国連大使=春日芳晃撮影
日本政府は20日、障害者の差別禁止や社会参加を促す国連の障害者権利条約を批准した。条約発効から5年余りでようやく日本の批准が実現した。2月19日から日本でも効力が生じる。
吉川元偉・国連大使が20日、国連本部を訪れ、批准書を国連のビジャルパンド条約課長に手渡した。
国連によると、日本の批准は世界141番目(欧州連合を含む)。中国や韓国などはすでに批准しており、吉川大使は「たいへん長い時間がかかってしまい、国際的に誇れることではないが、模範的な締約国となれるべく努力していきたい」と語った。
同条約は2006年12月に国連総会で採択され、08年5月に発効。「障害に基づくあらゆる差別」の禁止や、障害者の権利・尊厳を守ることをうたう。締結国は障害者が公共施設を使いやすくするなど、さまざまな分野で対応を求められる。
日本では昨年6月に障害者差別解消法を成立させるなど国内法を整備し、同12月、条約の承認案が国会で正式承認され、批准が実現することになった。(ニューヨーク=春日芳晃)