【ニュース】障害者に対する配慮を促進し誰もが安心して暮らせる共生のまちづくり条例が制定されました-明石市

障害者に対する配慮を促進し誰もが安心して暮らせる共生のまちづくり条例を制定しました/明石市より
障害者に対する配慮を促進し誰もが安心して暮らせる共生のまちづくり条例を制定しました

1 制定趣旨

明石市では、障害のある人への差別をなくしていくことで、誰もが安心して暮らせる共生社会を実現することを目的として、「明石市障害者に対する配慮を促進し誰もが安心して暮らせる共生のまちづくり条例」(通称「障害者配慮条例」)を制定しました。

街の風景のイメージイラスト

2 条例の特徴

この条例は、国の「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」の趣旨を踏まえ、その実効性を高めるために「合理的配慮の提供」と「障害理解の促進」を柱として、具体的な施策を定めています。

(1) 合理的配慮の提供支援に関する施策(第8条)

障害のある人の社会参加に際して障壁となっている事柄を可能な限り取り除くための配慮が、障害者差別解消法において求められています。明石市の条例では、その実現に向けて、民間事業者等にのみ配慮に係る負担を求めるのではなく、市が支援や助成等を行いながら、障害のある人にとって暮らしやすい環境づくりを進めていくことを規定しています。

 具体的な取組として、条例第8条に基づき、民間事業者や地域の団体が過重な負担を理由として合理的配慮の提供を断念することがないよう、提供に際して発生する経済的負担を助成し、主体的な取り組みを支援する制度を新たに設けます。

 合理的配慮の提供を支援する助成制度のページ

(2) 障害理解に関する施策(第9条)

相互理解を進めるためには、それぞれの障害特性を理解することが重要です。市の役割として、障害の

ある人とない人との交流の機会の提供や支援を進めていくことを規定しています。

市民や民間事業者に向けて、どういったことが障害を理由とした差別にあたるかを示すための「ガイドライン」や障害のある人と接する際に配慮するべきポイントを伝える「啓発パンフレット」 を用意するほか、特に民間事業者には、障害のある人への応対方法をマナーとして学ぶための啓発事業を予定しています。

障害のある人でも、人によって何に困っているかは違います。多くの人が障害について知るようになれば、それぞれの人に必要な配慮が提供されるようになり、誰もが安心して暮らせる街に少しずつ近づいていきます。

(3) 障害を理由とする差別を解消するための施策(第11条から第14条)

障害理解の促進や合理的配慮の提供支援等を行うことで差別を生まないための取り組みを進めていきますが、差別事案発生の場合に備えて、相談・助言の仕組みを定めるとともに、相談による解決が図られない場合は、第三者機関によるあっせん等を行うことを規定しています。

(4)障害者の差別の解消を支援する地域づくり協議会

障害があることで差別を受けたり、いやな思いをした場合に、なぜそうなったのか、どうすれば解決できるかを考えるのが地域づくり協議会です。市役所だけでなく、障害のある人や支援者、法律の専門家、障害の分野を研究している人、事業者などが意見を出し合って、一緒に考えます。地域で実施すべき研修等の内容や、情報発信のあり方などについても話し合います。

 明石市障害者の差別の解消を支援する地域づくり協議会のページ(作成中)

3 条例の位置づけ

明石市では、障害のある人もない人も誰もが安心して暮らせる共生のまちづくりを実現していく過程を、5つのステップでとらえています。障害者差別解消法が施行された現時点で、ステップ3まで実現することができました。今後は障害のある人への差別をなくしていくための具体的な取組を進め、次のステップを目指していきます。

ステップ1 手話を言語として認める条例
手話が独自の言語であることを認めた上で、いろいろな方法で手話と手話への理解を広めていきます。 

ステップ2 情報やコミュニケーションを保障する条例
手話や要約筆記、点字、音訳など、障害のある人に必要ないろいろなコミュニケーション手段を選べるようにしていきます。また、それぞれの支援者を育てて増やしていきます。

ステップ3 障害のある人への差別をなくす条例
障害のある人へ必要な配慮を提供し、障害のある人への差別をなくしていくことで、誰もが安心して暮らせるまちづくりを推進していきます。

ステップ4 障害のある人への差別をなくす条例の見直し
条例に基づく具体的な取り組みなどの実施状況をみながら、3年後を目途に条例を見直し、より充実した内容にします。

ステップ5 障害のある人の自立と社会参加の実現
障害のある人が必要としている配慮が当然のこととして提供され、障害のある人もない人も誰もが安全に安心して暮らせる共生のまちづくりの実現を目指していきます。

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