「縦横夢人」2020年秋号(No.30)2020年11月16日発行
特集
頸損ロードマップ
退院編
退院編
-病院を退院した時に準備するべきこと-
生活について
小川 元気
僕は、2017年10月にレスリングの試合中に頸髄損傷になり、2018年の4月ごろに退院し、在宅での生活になりました。C4です。
在宅に戻った生活では、外出や入浴、排泄に不満がありました。病院のように設備の整った所以外での入浴や、褥瘡ができないように外出はできるかなど不安しかなかったのですが、頸髄損傷連絡会の方がいろんなことを教えてくれたおかげで、今は、退院時より楽しく生活が送れています。
特に変わったのが、訪問入浴以外での入浴、膀胱ろう、電動車椅子になります。
○訪問入浴以外での入浴
訪問入浴以外の入浴で変わった事は、制度的に週2回しか利用できなかったのですが、ヘルパーさんを使っての入浴ができたことにより、頭の痒みや皮膚トラブルが減ったことです。ヘルパーさんでの入浴ができることを知らなかったので、知れてよかったです。
現在は週3回~週4回で入浴できてるので満足しています。
○膀胱ろう
次に膀胱ろうについて。尿道カテーテルによる排尿にトラブルが多く、僕はとても困っていました。そこで頸髄損傷者連絡会の方に相談し、膀胱ろうを教えてもらいました。膀胱ろうにすることによって尿路感染や血尿などのトラブルが著しく減り、尿路感染などが原因で起こる高熱がなくなりました。
○電動車椅子
次に電動車椅子について。僕はつい最近まで電動車椅子を乗っていませんでした。なぜかと言うと、電動車椅子の必要性がわからなかったからです。外出の時はいつも手動の車椅子を使っていたので、困ることはありませんでした。生活に支障はありませんでした。
そんな僕がなぜ電動車椅子に変えようと思ったかというと、ヘルパーさんがいなくても、1人での外出がしたいと思ったからです。また、ヘルパーさんの負担を考えた時に、自分で操作できたらと思って電動車椅子の申請をしました。結果、申請が通りました。電動車椅子は実際に、入院中に少し練習で使っていたので、申請もすんなりいきました。電動車椅子を入院中に練習していたおかげで、生活に取り入れることができて、とても良かったです。
僕はC4なので、顎コントロールで尚且つティルト・リクライニング付きの電動車椅子を使っています。
最後に、今後やってみたい事は、海外旅行へ行きたいです。まだ体が動いていた頃に行ったハワイにもう一回行って楽しみたいです。コロナがなかったら行く予定にはしていましたが、結果、無くなってしまったので落ち着いたら行こうと思います。