特集 身近にあるバリアフリー 土田  「縦横夢人」2022年冬号(No.35)

「縦横夢人」2022年冬号(No.35)2022年3月7日発行

特集
「身近なバリアフリー」

-バリアフリーの事例や課題について考える-


身近なバリアフリー

PDF 身近なバリアフリー

土田 浩敬

1、はじめに

 こんにちは。今回の特集は「身近なバリアフリー」ということです。ちなみに私が住んでいる近所には、コンビニ・パン屋・ラーメン屋などの飲食店が色々あって、車椅子で入店出来るところが多いです。中でもコンビニは店内も広くスペースがとられています。商品が見やすく配置されていて、コンビニにしては広い空間のユニバーサルデザインのトイレもあります。そのコンビニの店員さんとも気軽に声を掛け合える仲です。
 そんなご近所さんに囲まれている中、私が行く美容室を紹介します。

2、徒歩2分で着く美容室

 みなさん頸髄損傷者ということで、髪を切るのに困ったことはありませんか?私の場合も様々なことにおいて困りました。
何に困ったのかというと。

・段差なく入店できるか
・カット台が(椅子)が移動できるのか
・洗髪台が移動できるのか
・車椅子でも通っても大丈夫か
これらの問題について困りました。

 まずは「段差」。スロープを使うという手もありますが、毎回スロープを使うとなるとしんどいです。スロープが大きければ、持ち運ぶのも大変になります。
そして、「カット台と洗髪台が移動できるのか」に関しては、乗り移るのも大変だし周りのお客さんにも迷惑がかかりそうなので、これは絶対に抑えておきたいポイントです。
 「車椅子で通うこと」に関してですが、以前店員さんに伺ったところ、難色を示されたので諦めた経緯があります。なので、気持ちよく迎え入れてくれる美容室に行きたいです。

 これらを踏まえて色々と探し回った結果、なんと今住んでいるところから徒歩2分くらいで、通えそうな美容室を発見。店主さんも雰囲気の良い方でした。灯台下暗し、とはまさにこのことです。
今で通い始めて6、7年は経ったと思います。ただ髪を切ってもらうだけではなく、ブリーチやカラーといった、無理難題にいつも答えてもらっています。髪を切ってもらいながら、近況報告や自身の生活について話をしています。
 店内も広くバリアフリーなので、恐らくどんな車椅子でも入店可能かと思います。
サービスについては、カット、洗髪はもちろん、カラーリングやパーマ、ブリーチも柔軟に対応してもらえます。

3、まとめ

 地域で生活する中で様々な施設にバリアフリーが求められます。これらは、自分が障害者になってから、そして地域で暮らすようになってから、私自身に見えてきた問題です。

 初めからバリアフリーになっていればありがたいことですが、稀に段差があった施設にスロープが後から設置されたり、車椅子用にトイレが改修されたりすると、尚のこと嬉しく感じます。それは、私のような車椅子利用者が地域で生活していることに対して、市民の方々に認知してもらっているのだなと感じる瞬間です。
 このようにバリアフリーに対する動きが益々増えていくことが私たちをはじめ、高齢者、妊婦の方、子供達が住みやすい街に繋がるのでしょう。
※今回は写真が無くて申し訳ございません。


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