【活動報告】秋の大バ~ベキュ~大会報告

縦横夢人2011年新年号(No.2)2011年1月1日発行

9/26(日)兵庫頸損連主催のバーベキュー大会が大蔵海岸バーベキューサイトで行われました。今年も天候に恵まれ兵庫の会員だけでなく、東京や鳥取からも参加者があり総勢80名が集まり、お肉やビールを食べて飲んで、おしゃべりをしながら楽しい交流会となりました。最後に参加者全員で明石海峡大橋を背景に写真を撮り無事バーベキュー大会が終わりました。その後も参加者同士いろいろと会話をされている様子が印象的でした。 今回、鳥取から参加された伊藤さんや大学生ボランティアの方にバーベキュー大会の感想を書いていただきました。(山本 智章)


明石BBQ大会の感想

鳥取県倉吉市在住 I.Y.

今回明石BBQ大会に行くにあたり一つ目標を決めていました。それは地元の車椅子の友達を連れて行く事でした。その友達とは半年くらい前に知り合い、とても社交的で行動力のある方で兵庫の方と友達になってもらいたくて誘いました。誘ったのは良いのですが僕の方の体調がすぐれなく、床ずれが出来てしまっていました。「まぁ日帰りだし大丈夫だろう」と思い行くことにしました。(あまり深く考えない性格なので…ばかです(笑))天候が心配だったのですが、思いが通じて快晴でした。
着くと知った顔が何人もいて気分が高くなり自然と笑顔にもなりました。それと同時にこんなにも脊髄損傷者や頚髄損傷者が集まるのかと思うと地元の鳥取県は…と思い寂しく悔しくなりました。
全部で80人以上集まったのですが、凄いの一言でした。突然、兵庫頸損・事務局長の宮野さんが「乾杯はI君がしてな!」といわれてビビリながら乾杯の音頭をとりました。遠い鳥取からきてくれたからと宮野さんの計らいで、いい経験ができました。

80人以上集まった中で20人くらい女子大学生がボランティアで来ていて、焼肉を焼いてくれたり、食べたり、しゃべったり、一緒に写真を撮ったり…幸せってこうゆう事なんだなと思いました(笑)

たわいもない話しから、それぞれが抱えている問題、これからの脊髄損傷者について等いろんな事を話しました。その中で気になった事を話したいと思います。それは介助者の事です。
毎回、旅行などに行くにあたり介助者を探すのはとても大変です。今回はたまたま見つかりましたが、今までに行った旅行の介助者は全員違う人です。やはり自分がこんな身体なので、自分は誰でもいいというわけにいかなくて、特に泊まりが怖いです。旅行に行きたいのに介助者が見つからなくて旅行に行くことができないなんて悔しいです。しかし実際にある事です。障がいのある人が旅行に行きたいとなった時、無償で手助けしてくれる人がでてきてくれるといいなと毎回感じます。
楽しかったBBQが終わって一段落した所で僕には帰るまでにどうしてもしなければならない事がありました!明石焼きを食べる事です。

明石に来て明石焼きを食べずに帰る事は兵庫県にけんかを売っているようなものです(笑)明石駅の中にある明石焼き専門店(?)に入り早速頼みました。なんで初めての物や事にはこんなにテンションがあがるのでしょうか?やはり思っていた通り、とても美味しかったです。
いろんな所に行ってみて思う事は車椅子の人がこんなにもたくさん集まれるんだって事です。鳥取にも車椅子の方やいろんな障がい者の方がたくさんおられると思います。鳥取でもバーベキュー等で集まってなにか楽しい事がしたいと思いました。
都会に行くと見る物、聞く事、感じる事、すべてが新鮮と驚きでまるで別の世界に来たような感覚でした!この感覚は毎回感じます。障がいのある自分や障がいのある方にとって新しい所に行くというのは恐い事だと思います。自分が障がい者になって初めての旅行はすごく恐かったです。でも実際に行ってみると恐く思っていた以上に楽しかったです。
介助してくれた方、ボランティアの方には感謝の気持ちでいっぱいです。
今回の目標の友達を連れて行く事もそうだし、最後まで楽しんだ様子でずっと笑顔だったので連れていってよかったなぁと思いました。特にボランティアの女子大生にはメロメロでした(笑)
帰りの電車では友達は元気で連れていった自分の方がぐったりでした。すごく楽しかったので来年も参加したいと思いました。

以上が伊藤さんの感想文です。
さて、次は伊藤さんも絶賛していた大学生ボランティアのみなさんからの感想です。是非とも読んでください。        (山本)

バーベキュー大会に参加して-大学生のみなさんの感想-

 私は今回初めてバーベキューに参加し、初めは緊張していたものの、多くの方と交流することができました。今まで、頸髄損傷というだけであまりアクティブなイメージがなくて、バーベキューを行うということだけでも驚いていました。しかし、バーベキューの時にもっと家から出ようという風にお話しされているのを聞いて、自分の想像以上にアクティブで、一緒に出かけられる人がいたり、出かける先の環境がきちんと整っていればどこへだって出かけられるのだと実感しました。今回は非常に貴重で楽しい時間を過ごせました。ありがとうございました。

神戸学院大学1回生 Y.M


 私は初めてバーベキュー大会に参加して、楽しい時間を過ごしました。参加している人たちの所に行くまでどんな方がいるのだろう、仲良くできるかなととても不安でした。一人では外出することができないということを聞き、一緒に外に出られるように何かできると良いなと思いました。私は話をすることしかできませんが、何かできることがあるなら、したいと感じました。このバーベキュー大会を通じて、頸髄損傷の事を初めて知り、たくさんの人にこういった活動があることを知ってもらえると良いなと感じました。また参加できるなら、参加していきたいと思いました。

神戸学院大学1回生 A.F


 今回、バーベキュー大会に参加させて頂き、自分の視野を広げることができたと思います。机上の勉強だけでは分からないということを、改めて実感しました。大学に入学して3年経ちますが、車いすを使用されている方と接する機会がなく、自分の将来を遠いことのように考えていました。しかし、今回、皆様と交流させて頂いたことで、自分の考えの甘さに気付きました。また、将来理学療法士を目指す学生として新たな発見ができたことを感謝しております。今回の経験を生かして、勉強に励みたいと思います。

甲南女子大学理学療法学科3回生 H.S


 私はボランティア募集の話を聞いた時、普段から「何か人の役に立つことがしたい」と思っていたこともあり、すぐに参加を決めました。しかし、役に立ちたい気持ちと同時に、要領の悪い私が他の人のお手伝いまで本当に出来るかな…という不安もありました。ドキドキしながら参加してみると、その不安や緊張感はどこへやら…。最初は役に立たなくちゃと少し気を張っていた私も、次第に場に慣れ、いろんな方と沢山話したり食べたりして、とても楽しく有意義な時間を過ごさせて頂きました。また機会があれば是非参加させて頂きたいと思います。

甲南女子大学理学療法学科3回生 Y.T


 今回ボランティアとして参加させていただき、障害者の方と健常者が交流し互いを理解しあえることは素晴らしいことだと思いました。また、多くの方のお話を聞けてとても勉強になりました。私の質問にも丁寧に答えて下さったり、解りやすく説明して下さったり、親切にして頂き嬉しかったです。障害者の皆さんが生活していくにはまだまだ不便な所があると思いますが、積極的に外に出て行きたいという皆さんの気持ちが溢れていてその行動力に驚かされました。皆さんの、心から楽しんでいるというあの笑顔はきっとこれからも忘れません。

甲南女子大学理学療法学科2回生 M.T


 頸髄損傷者連絡会のバーベキュー大会に参加してとても貴重な体験をさせていただきました。頸髄損傷の方々と触れ合って思った事は、学生ボランティアの私たちより元気で明るい方々ばかりで正直驚きました!冗談を言ってその場の雰囲気を和やかにしてくれたり、話しかけてくれたりしてくださったので、とてもコミュニケーションがとりやすかったです。短い時間の中で頸髄損傷の方をはじめ、介助の方、学生ボランティアの方など多くの人に出会い、たくさんの刺激をもらい、楽しい時間を過ごせました。この体験を今後に活かしていきたいです。

甲南女子大学 理学療法学科2回生 S.Y


 私はBBQ大会に今回初めて参加させて頂きました。ボランティア活動は全くの初めてだったため、こんな私がお役に立てるのかと不安でいっぱいでしたが、いざ始まると参加者の皆さま方が気さくに話かけて下さり、私はボランティアをしているというよりも只々、楽しい時間を共有しているという感覚でした。そのため、いつの間にか緊張や不安は消え、心から皆さまと思い切り楽しむことができました。短い時間ではありましたが、本当に充実した1日をありがとうございました。また機会がありましたら是非参加したいと思っております。

甲南女子大学理学療法学科2回生 S.M


 私は今回、初めてボランティアに参加しました。初めての試みで、かつ、頸椎損傷者の方々と、ということだったので参加が決まってから楽しみにしていた気持ちの反面、私が参加して何か役に立つことはあるのだろうか、上手くコミュニケーションをとることができるのだろうかと少し不安もありました。実際、参加させていただいて感じたことは、みなさんは明るくて笑顔が素敵な方々ばかりだったということです。私はどちらかというと、自分に自信がなく人見知りをするタイプです。しかし、気さくに話しかけていただき、私も自然と心が和むような気持ちになっていました。また、私は医療従事者に携わるために勉強を始めて、2年目も後半にさしかかりましたが、頸椎損傷者の方々の疾患に対する知識の豊富さに驚きました。一つの疾患についての奥深さを感じました。今回、本当に楽しく参加させていただいて、自分のなりたい医療従事者像も見えてきたように思います。貴重な時間を共有できてことをこれからの糧にしたいです。

甲南女子大学理学療法学科2回生 A.M


甲子園短期大学のみなさんからは設問形式で感想をいただきました。そのままの形で掲載します。

1.「ボランティア側(援助者)として工夫している」と感じられた点を書いてみよう。
 ・通路にたくさん椅子を置いてしまうと車椅子が通れないので長椅子を置きいつでも移動ができるようにしていた。
 ・コップにストローを用意して、飲みやすいようにしていた。
 ・グループを8つに分け、利用者、介助者、ボランティアが均等な人数になるように分けられていた。
 ・名札を作り名前が分かるようにしていた。難しい漢字には、ふりがなをつけた。
2.ボランティア側(援助者)の視点から、活動内容や接し方の改善点・気付き等を書いてみよう。
 ・利用者さんは温度調節が出来ない為、熱い食べ物など冷ましたり、火の周りには近づかせないこと。
 ・少しの方としか話せなかった。
 ・ボランティア同士での私語が少し多かった。
 ・利用者さんは首から下が動かないので、すぐになんでも気付いてあげられるように気をつけておく。
3.行事の参加者・施設利用者側の視点から、全体的な感想を書いてみよう。
   今回のバーベキュー大会は普通のバーベキューではなく、頚髄損傷者の方々とこういう形で知り合うのは始めての事でした。始めに頚髄損傷とは何かという説明を聞き、体温調節ができない事などを知り少し驚きと不安もありましたが、とてもいい経験をさせてもらい参加して良かったと改めて思いました。利用者さんは普通の人と変わらないくらい元気で明るくて驚きました。食事介助をしてあげた時も、とても喜んで食べてくれたので良かったです。でも少しの利用者さんとしかお話できなかったのが少し残念でした。また機会があれば参加したいです。

甲子園短期大学1回生 A


1.「ボランティア側(援助者)として工夫している」と感じられた点を書いてみよう。
 ・食べやすい様にお箸ではなくスプーンを用意していた。
 ・利用者、介助者、ボランティアが均等に分けられていた。いろいろな人としゃべることができ交流を深める事ができた。
2.ボランティア側(援助者)の視点から、活動内容や接し方の改善点・気付き等を書いてみよう。
   バーベキューなので、煙が出てしまうので、利用者さんに配慮し、避けること。もっと積極的に話かけて、もっと喋りたかったです。ボランティア同士でよくしゃべっていたのでこれからは改善しようと思います。表情が少し固くなっていたと思うので改善しなければいけない点です。
3.行事の参加者・施設利用者側の視点から、全体的な感想を書いてみよう。
   利用者さんはとても明るく私たちにたくさんの笑顔で接してくれました。私たちが元気をもらいました。初めは不安で、どのように接して動いたらいいか分かりませんでしたが、利用者さんに丁寧に教えていただきとても嬉しかったです。肉や野菜を焼いていて、おいしいと言っていただいて焼いてよかったと思いました。本当に今回のバーベキュー大会では、私自身、元気と勇気をもらうことができました。しかし、利用者さん側は、たくさん気を遣ったと思います。これからは、利用者さんに気を遣わせないような援助を目指していきたいです。本当に勉強させてもらいました。また機会があれば、ぜひ参加したいです。

甲子園短期大学1回生 B


1.「ボランティア側(援助者)として工夫している」と感じられた点を書いてみよう。
 ・通路にたくさん椅子を置くと車椅子が通れないので、長椅子を置き、いつでも移動ができるようにしていた。
 ・グループを8つに分け、利用者、介助者、ボランティアが均等な人数になるようにグループ分けをしていた。
 ・飲み物を飲むときには、コップにストローをさしていた。
 ・名前が分かるように名札を作り、難しい漢字には、ふりがなをつけた。
2.ボランティア側(援助者)の視点から、活動内容や接し方の改善点・気付き等を書いてみよう。
 ・ボランティア同士での私語が多くなってしまった。
 ・利用者との会話があまり長く続かなかった。
 ・利用者の後方から話かけてしまうと、利用者は振り返るのに時間がかかってしまうし、利用者に負担がかかってしまうので、話かけるときには利用者の正面で、目線を合わせて話す。
3.行事の参加者・施設利用者側の視点から、全体的な感想を書いてみよう。
 ・車椅子を利用している場合は、段差がない場所で行う方が良い。
 ・熱い食べ物を食べる場合には、火傷をしないためにも、ある程度冷ましてから食べる。
 ・飲み物を飲むときにストローがある方が手などに負担がかからないので良いと思った。
 ・利用者、介助者、ボランティアの人数が均等だったので、ローテーションをしながら色々な人たちとコミュニケーションがとれた。

甲子園短期大学1回生 C


1.「ボランティア側(援助者)として工夫している」と感じられた点を書いてみよう。
 ・車椅子が通りやすいように、各テーブルに長椅子を1つだけ。
 ・車椅子にテーブルを取りつける、スプーンを使う、ストローを使うという工夫があった。
2.ボランティア側(援助者)の視点から、活動内容や接し方の改善点・気付き等を書いてみよう。
 ・みんなフレンドリーで楽しかった。
 ・利用者の方と話をせず、同じ学校同士かたまっている人たちがいた気がした。
3.行事の参加者・施設利用者側の視点から、全体的な感想を書いてみよう。
 ・年齢を問わず、多くの方と交流できたのでとても良い経験になった。

甲子園短期大学1回生 D

カテゴリー: 機関誌「縦横夢人」記事, 頸髄損傷者連絡会の催し パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です