「縦横夢人」2019年夏号(No.25)
活動報告
第8回アクセス関西ネットワーク総会&学習会
島本 卓
2019年5月15日に京都市左京区にある、みやこめっせ特別展示場を会場に「第8回アクセス関西ネットワーク総会&学習会」が開催された。テーマは「関西発信!障害当事者の視点で地域をもっとバリアフリーに―誰もが生活しやすいまちづくりを目指して障害当事者参画を推進していくために―」です。
アクセス関西は、2012年10月10日に設立をされました。関西2府4県の各地域団体を中心に交通アクセス課題に対する取り組み、意見交換を目的とするネットワークです。当日会場には、多くの障害者が参加していました。
誰もが生活しやすいまち作りを目指して、2019年度より兵庫頸髄損傷者連絡会も賛同団体として参加しています。
学習会は、新田保次さん(阪大名誉教授)が最初に「改正バリアフリー法と評価会議について」テーマに話されました。交通バリアフリー法の誕生とねらい、バリアフリー新法と改正バリアフリー法、改正バリアフリー法の評価会議についての内容でした。
続いて、尾上浩二さん(DPI日本会議 副議長)が「バリアフリー法地域で生かすには」というテーマで話されました。マスタープランへの取り組みが主な内容でした。尾上さんから、障害者が差別を受けながら町にでることでバリアが可視化されてきたのがここ30年の交通バリアフリーの運動であると言われていました。最後に、バリアフリー法でうたわれているマスタープラン、当事者参加の策定が当たり前になるようにしていきたいと熱い言葉で締めくくられました。
石塚裕子さん(阪大講師)は、「明石の取り組みへの期待」というテーマで話されました。石塚さんは、明石市のマスタープランのサポートをされています。明石市交通バリアフリー基本構想が2002年に策定され、現明石市長の泉さんと一緒に様々な障害者施策をされてこられました。移動の円滑化から「社会参加」への活性化と、高齢者・障害者の困りごとではなく「社会課題」として取り組もうとしている。「ユニバーサルツーリズム」の促進をあげており、「出かけたくなるまちへ」をキャッチフレーズに、今後の明石市の取り組みが注目されると思います。
2019年10月10日にアクセスコードの日とし、三宮にある神戸市勤労会館8階の大ホールにて集会を行います。一人の悩みは、みんなの悩みでもあるはずです。交通アクセスにある課題をみんなで考え、誰もが使いやすい環境にするためにも、意見交換をしあって情報共有ができればと思っています。当日、私も司会の1人として参加します。ぜひ会場にお越しください。