「縦横夢人」2019年夏号(No.25)
連載
糖尿病⑤
~予防ってどうするの?~
三戸呂 克美
糖尿病って誰がどうしたらなるの?そう思いながら日々過ごしている人っていないでしょうか。糖尿病は、初期の頃は自覚症状がなく、よほど悪くならないとわからない病気なのです。気が付けば重症化していて治療に時間がかかると診断され、多くの人はその時慌てふためきます。
ここでおさらいをすると、人間は動くためにはエネルギーが必要です。エネルギーは食物から得ます。食物なら何でもよい、というわけではなく、エネルギーのもとになるのは炭水化物で、「ご飯、パン、うどん、そば」といったいわゆる“おなかがふくれるもの”を言います。
日々の生活に関係する病気ということから生活習慣病と名づけられました。その生活習慣病の代表的存在として知られる糖尿病ですが、その名称から、甘いものをたくさん食べるとかかってしまう病気と考えている人もいるかもしれません。しかし、その認識はいささか的外れです。糖尿病をひと言で表現するなら、「炭水化物の代謝障害によって血糖値が異常に高くなる病気」です。
しかし、放っておけば恐ろしい病気ですが専門医に診察また相談をし正しい指導の下治療を続けることで重症化に至らず、予防は出来ると言われています。
【糖尿病の予防】
頸髄損傷者は糖尿病予備軍である、ということは以前述べました。よって、一般的に予防のマニュアル化されている方法では防ぐことはできないかもしれません。しかし、決められたことを工夫することで防ぐことが可能だと思います。(以下では普通のマニュアルを載せていますが各自でアレンジし自分流の予防方法を考えてみて下さい)
・糖尿病は食べ過ぎ、ストレスや運動不足などの生活習慣が誘因となって発症すると言われています。食事は「食べ過ぎを防ぎ、バランスよくとる」ことが必要です。
・運動面では、糖をうまく代謝させるために、歩く、軽いジョギング、自転車などの有酸素運動を積極的にとりいれます。運動習慣を日頃からつけるようにしましょう。
・ストレスも糖尿病の引き金になります。ゆっくり休養をとり、睡眠はしっかりととるように心がけましょう。
糖尿病の予防をめざす上で、大半を占める2型糖尿病は、日常生活の習慣に配慮することで予防ができます。(1型糖尿病や妊娠・その他の病気による糖尿病、また、遺伝要因が強く関わっているものなども含めて)専門医、または主治医に相談し指示を受けることをお勧めします。
発症しやすい環境の要因としては、先に述べた肥満や食事の偏り、運動不足のほかに、ストレスや喫煙なども関与すると考えられています。そして、早期発見するには、まず健康診断を受け血糖値の検査をしましょう。血液検査で多くのことが分かります。
健康診断で「血糖値が高い」と指摘されたら、ライフスタイルを見直し、糖尿病を招きやすい行動を少しずつ変えていきましょう。それでOKなら毎日が快適に暮らせます。
次回は治療方法についてを予定しています。(ネットニュースより抜粋)