会員報告 実験的旅行 「縦横夢人」2020年冬号(No.27)

「縦横夢人」2020年冬号(No.27)
会員報告 人工呼吸器使用者の温泉旅行報告

「実験的旅行」

PDF 実験的旅行

井上 歩

○旅行のきっかけ
 家族の「温泉旅行に連れて行ってあげたい」という気持ちと、頸損連の人で「○○温泉に入ったよ…」と聞いたことは無く、これらがきっかけとなり、周囲が動いてくれた。 
 叔母がラジオで「障碍者も旅行に行ける」
というのを聞き、「西日本ジェイアールバス株式会社」に連絡を取った。
 6月26日に顔合わせをして、うずしお温泉と鯛の活造りの日帰りコースとなった。9月くらいに、出発日が10月8日と決まった。

○出発当日の人数
 母、叔母、知人、頸損連の人(動画担当)と私。
 バスの運転手、介護士1名、ジェイアールバス2名、写真担当1名、読売交通の見学者2名、現地にて看護師2名。

○バスについて
 リフト付きバスであった。事前に計測していたのだが、車椅子を乗せてからリフト収納するため、フットレストを外した。リクライニングを戻さないと、固定も出来ず、扉も閉まらなかった。固定に時間が掛かった。

○淡路サービスエリア途中休憩
 一旦、バスから降り、コーヒーを飲みながら明石海峡の絶景を楽しむ予定だったのだが、あいにくの雨で、サービスエリアで景色を見るに留まった。

○旅館について
(設備)

 正面玄関の端に少し狭いが車椅子用のスロープはあった。館内ロビーのエレベーターは奥行きがなく、介助式リクライニング車椅子が、足から入れても全部は入れなかった。
 本来入浴後の食事は、2階の宴会場で頂く予定だったが、エレベーターに乗れず、急遽1階の大食堂に変更となった。

○入浴
 入浴前の脱衣場は、間接照明で暗く、非常に狭かった。車イス上での脱衣中、何人かが浴室でシミュレーションしていた。
 呼吸器は浴室でアンビューバッグに交換した。空気量が少なく、呼吸をするのが精一杯だった。
 介助者は約5名で、入浴するバスタブの横まで車椅子を付けた。浴槽は檜の浴槽であった。湯質はとろみがあった。洗い場へ移動するのに関節可動域の確認はなく人力で移動した。着衣も車椅子上であった。
 帰宅後、訪問リハビリの先生に「関節可動域の確認をせず、両肩を組むような移動は危険です」と言われた。

○食事
 鯛の活造り、鯛とサザエの宝楽焼がメインだった。

○感想
 旅行としては楽しかった。普段入浴介助してもらっている方が、1人でも同行してもらえたら、危険行為の防止や、入浴介助方法が伝えられて、良かったと思った。
 またこのような機会があれば、今回の反省点を踏まえて次回は良いものにしたい。

(参考)
○この旅行は動画映像があります。ご希望の方は頸損連の兵庫までご連絡下さい。


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