会員報告 市庁舎コンサート 「縦横夢人」2020年冬号(No.27)

「縦横夢人」2020年冬号(No.27)
会員報告

市庁舎コンサート

PDF 市庁舎コンサート

伊藤 靖幸

 皆さま初めまして。兵庫県で自立生活をしている伊藤靖幸といいます。受傷レベルは、C4.5です。そんな私が生きがいとしているのが、ブルースハーモニカです。学生時代にギター、ブルースハーモニカで演奏していた経験があり、受傷中に呼吸のリハビリとしてブルースハーモニカを吹き始めました。今も毎日ハーモニカに触れ、定期的にいろいろな場所で吹かせていただいています。そして、1月16日に市庁舎コンサートで演奏してきましたのでお伝えしたいと思います。
 市庁舎コンサートとは、三田市で市民文化活動の普及・振興や開かれた市役所をめざして、登録をした団体・個人が毎月1組、第2木曜日に披露するコンサートです。時間は30分です。今まで経験してきた中で一番長い時間で、どう構成しようかと悩みました。私には頸髄損傷の障害以外に、高次脳機能障害があり、優先順位を決めて物事を上手く進める事や、頭の中で順序立てて、自分の伝えたい事を上手く話すのが難しい為、準備には人より時間がかかるので、演奏依頼があったその日から準備に取り掛かりました。MCで何を自分が伝えたいのか、曲は何を演奏し、何曲演奏するのか、またどの順番で演奏するのか、ヘルパーさんにも色々アドバイスをもらい、3曲とMCをすることに決めました。曲は「Let it be」「Isn`t she lovely」「Comin’ Home Baby」に決めました。この3曲に決めた理由は、それぞれあるのですが、「Let it be」は歌詞が前向きで自分が救われた曲だったため選びました。曲が決まった事で、猛練習が始まりました。

 いよいよ当日です。自前の衣装に着替え出発です。開始より2時間30分も前に市役所へ行き、担当の方と軽い打ち合わせを行いました。事前に聞いていたのですが、控え室みたいな場所があり、そこで軽く音出ししていました。そうこうしていたら、音響の方が入ってこられて音響の調整をしていただきました。今までも音響の調整は何度も行ってきましたが、最高だと思えるくらい良かったです。精神を整え、いざ会場へ。立派な舞台が作られていて、一気に緊張が上がります。30分前に着くと80席に数人が座っているだけだったのに、10分前には、80席がほぼ埋まっていました。(じたばたしても仕方ない)心を決め、いざ。アナウンスがあり、開始です。カンペを見ながらなのに言葉がたどたどしい(笑)。始まる直前に、司会の方からアンコールはどうしましょうか?といわれて、戸惑いました。だって、コンサート自体初めてなのにアンコールなんて…だけども求められたら答えるのが男だと今は亡きおばあちゃんの教え(笑)演奏は、上手く行ったところもありましたが、まだまだ練習が必要なところが多くあると感じました。でも、初めての一人でのコンサート。とても貴重な体験をすることが出来ました。

 最後に重度障害者になっても、音楽を楽しめるという姿を沢山の方に知ってもらいたく、色んな場所で演奏してます。どこでも足を運びますので、是非お声かけの程よろしくお願いします。

※神戸新聞 掲載記事


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