「縦横夢人」2021年夏号(No.33)2021年8月16日発行

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巻頭言
コロナ禍で開催されるオリンピック・パラリンピック

三戸呂 克美

 新型コロナウイルス感染症が全世界に感染拡大してから2年が経とうとしている。コロナ禍で不要不急の外出を控えることが求められる日常生活で、自粛が功を奏したのか、我々の仲間や関係者の人たちに感染者が出たとは聞こえてこない。しかし、高齢者から始まり順調に進んでいるかのように思っていたワクチン接種が、ワクチンの入荷が上手くいかず接種の目処が立たないようになり、予約がキャンセルとなる案内通知が出た。私の場合は、高齢者であることから、かかりつけのクリニックで接種が出来た。
 さて、上記のような国内事情であってもオリ・パラは開催される。各国の選手団が続々と入国している状況を見ると「いよいよ始まるのだ」と気持ちは高鳴りつつも、なぜか複雑な気持ちであることも否めない。一向に収まらない感染状況から「選手たちは大丈夫なのだろうか?」と心配になるが、開催されると決まったからには応援したい。
 コロナ禍で我々の生活も本当に変わった。外出が激減し、対面の会合がリモート開催に置き換わり、それが当たり前になった。我々にとって家にいながら全国の仲間と交流できることは素晴らしいことだと思う。まさに移動に時間を費やさず、家にいながら話すことができるのだ。でも、ちょっと待てよ?我々が行っている自立生活運動では「移動の保障」を権利として求めている。今後はリモート会議が主流になるかもしれないが、あくまでも我々が求めているのは「出会い」「つながり」を顔の見える対面式で行うことであり、「姿」や「表情」、「雰囲気」から伝えるセルフヘルプである。ハイブリッドで行うことも歓迎するが、対面式の割合をちょっと多めにしてほしい。オリ・パラもテレビ観戦もいいが、臨場感は感じられない。またいつか会場で応援できる日がくることを願いたい。

もくじ

編集後記

 今号の特集では介助者との関係をテーマに、今までの経験や工夫していることについて取り上げました。在宅生活が15年になる私でも介助者との関係でまだ模索している部分もあり、他の人の行っている工夫を自分の生活にも取り入れようと思いました。
 また、zoomを活用した全国総会や支部間交流会、ランチ交流会等の報告もありました。インターネットを活用することで自宅に居ながら離れた地域の仲間と交流することができるようになり、便利な世の中になったなと感じます。今後もオンラインでの交流会や学習会の開催を予定しているので、興味のある方はぜひご参加下さい。(Y.T)


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