「縦横夢人」2019年冬号(No.23)2019年4月8日発行
時のまち!海峡のまち!食のまち!
明石(あかし)
JR・山陽電鉄「明石駅」周辺
バリアフリー調査報告
●PDF 特集「JR明石駅周辺バリアフリー調査」(特集全ページ)
市場エリア
調査員・土田浩敬、橘祐貴
土田報告
1、はじめに
明石駅周辺のバリアフリー調査ということで行ってきました。私自身、明石駅は通院するのによく利用する駅です。
今回私は、魚の棚の飲食店とトイレについて調べて来たことを、皆さまに報告します。
2、明石駅周辺バリアフリー調査のキッカケ
今からやく10年前、明石市で行われた人工呼吸器利用者の現状を知ってもらうべく、兵庫頸損連主催の市民公開講座が開かれました。あれから10年が経ったいま、私たちを取り巻く環境がどう変わったのか検証してみようということで、兵庫頸損連のメンバーが明石駅周辺を調査しました。
3、明石名物
明石といえば「鯛」「タコ」「いかなごの釘煮」なんかが名物として名前があがるのではないでしょうか。
そんな明石名物がたくさんある場所といえば、明石駅南側にある、「魚の棚商店街」がオススメです。全長350mのアーケードに、海産物や農作物、加工食品を販売するお店や飲食店が約110店舗建ち並んでいます。食べ歩きやお土産を買いに訪れたり観光するのにもいいスポットです。JR明石駅、山陽明石駅からも徒歩3分程でアクセスも最高です。
明石海峡で獲れた新鮮な魚介類が店前に並んでいます。イキがいいので、獲れたての魚は飛び跳ねて外に飛び出るほどです。明石で獲れる鯛やタコは、明石海峡の早い潮流の中で育つので、身が引き締まって美味しいと有名です。
4、調査結果
調査人 土田浩敬
電動車椅子:インバケア社 TDX-SP 幅73センチ
飲食店
◯かねひで
営業時間 11:00〜15:00
定休日 木曜日、第二水曜日
入り口段差無し
店内の広さは電動車椅子で十分入れる
店員さんの対応は良い
オススメ料理
明石焼き 15個 650円
かねひでの明石焼きはあっさりしていて上品な味。店内も比較的広いので車椅子で6台くらいは入れそう。車椅子数台で入って、ワイワイ楽しめそうです。店員さんの対応も良くてもう一度訪れたいお店。(実際私は2回目でした)
◯喜林商店(アナゴ専門店)
営業時間 12:00〜無くなり次第
定休日 木曜日、お盆、年末年始
入り口段差無し
店内の広さは電動車椅子に十分入れる
店員さんの対応は良い
オススメ料理
アナゴ丼 1,300円 アナゴ茶漬け 900円
とにかくアナゴ丼が美味い。アナゴ専門店だけあって、アナゴに対するコダワリが感じさせられるお店で、私が注文したアナゴ丼で売り切れになりました。香ばしく焼かれたアナゴとタレが最高に美味しかった。
◯多幸
営業時間 11:00〜月火水18:00まで、木16:00まで、金土日20:00まで
定休日 無休
入り口段差無し
店内の広さは若干狭くて電動車椅子4台程入店可能
店員さんの対応は良い
オススメ料理
鯛茶漬け 1,200円 明石焼き 15個 600円
少し入り口が狭いですが私が使用する、インバケア社TDX-SPでも入れました。店員さんも快く対応して下さりましたが、お昼時は客が多いです。
まず鯛茶漬けですが、白米の上に薬味と漬け鯛が乗っかって、そのまま食べても良し。その後ダシをかけてお茶漬けにしても良し、個人的には「白米」「薬味」「漬け鯛」ダシをかけなくても絶品でした。
明石焼きは、ダシはしっかりしている感じで、焼き加減も香ばしく食欲がそそられます。
トイレ
◯魚の駅
タイプ:車椅子用(普通)
ドアタイプ:手動式
入り口サイズ:間口86センチ
便器アプローチ:右
手すり:跳ね上げ式
少し奥にあるので分かりにくい
長期間使われてない雰囲気がする
5、まとめ
明石焼きは店舗によって味が違うので、食べ歩きがオススメです。私は1月の寒い時期に行ったのですが、寒い中アツアツの明石焼きは最高でした。また、夏の暑い季節に明石焼きにビールがよく合うのでしょうね。まだ調べられていないお店もあるので、皆さん挑戦してみてください。お昼時は店が混むので少し時間をずらして行かれるのがオススメです。
新鮮な魚介類にタコの干物など、見ているだけでも楽しい商店街。兵庫県ではお馴染み「いかなごの釘煮」春に採れたシラスを醤油や砂糖、生姜などで甘辛く炊いたものですが、これはごはんが止まりません。春に兵庫県外から訪れる方は是非ご賞味ください。
まとめなのにダラダラと書いてしまいましたが、兵庫は神戸や姫路だけではなく、意外と知らない観光名所がたくさんあります。是非明石に足を運んで実際に見て味わってみてください。いろんな兵庫を味わい体感してみてください。
橘報告
今号の特集は明石駅周辺のバリアフリー調査がテーマです。私は魚の棚 (うおんたな)商店街周辺のエレベーターや飲食店を調査しました。
魚の棚商店街は国道2号線の南側を東西350mにわたるアーケード街で、鮮魚店や明石焼きの店が多いのが特徴です。明石の代表的な観光地として地元の買い物客以外にも観光客も多く訪れていてにぎわっています。以前は明石駅からのアクセスには国道2号線の横断歩道を渡る必要があり、信号待ちに時間がかかっていましたが、2016年 12月のパピオスあかしの開業に併せて、明石駅から国道2号線南側の商店街入り口に直結するデッキが整備されて行きやすくなりました。デッキには屋根がついているので雨の日でも安心です。
私が魚の棚に行ったのは1月11日。前日までの寒さが落ち着いて風も弱く、外を調査するには都合の良い天気でした。灘駅から電車で約 30分。正午過ぎに明石駅に到着したため、下校の時間と重なりホームは賑わっていました。駅南口からデッキに上がり魚の棚方面へ。デッキの大部分は屋根がついていますが、一部に廂が短い部分があるのは少し残念です。デッキは国道2号線を渡った商店街入り口まで続いていて、エレベーターも設置されています。商店街最寄りのエレベーターは15人乗りの通り抜けタイプで私の電動車いすでも余裕で入りました。商店街側からはエレベーターが見えづらく、東西のアーケードには案内表示もないので少し分かりにくいかもしれません。
商店街のアーケードには大漁旗がかかっていてきれいでした。調べてみると 12月ごろから1月末ぐらいまでの期間限定だそうです。訪れた日は平日だったので地元客が多かったですが、観光客もそれなりにいてにぎわっていました。
魚の棚で食べるなら明石焼きは外せません。こぢんまりとした店が多いですが、入り口に段差がないところが多いので電動車いすでも意外に入れます。店の外にもテーブル席があるところも多いです。後でわかったのですが、明石観光協会のHP( http://www.yokoso-akashi.jp/ )には明石焼きの店についてのバリアフリー情報が載っていて、入口の段差の有無や間口の広さなどが分かるので店を選ぶ時の参考になると思います。
明石焼きの老舗「よし川」
魚の棚商店街内では一番古い明石焼きの店で、テレビや雑誌にもよく取り上げられていて、店内には多くのサイン色紙が飾られていました。
すいていたので店内で食べましたが、電動車いすでも問題がない広さでした。店の人も快く対応してくれて好印象。また、店の外にもテーブル席が設置されているので気候が良ければ外でもありだと思います。
今回注文したのは玉子焼 (10個 税込648円)、だし汁のほかにテーブルにソースを置いてあるので途中で味を変えてみるのもお薦めです。
今回は食べていませんが、玉子焼以外にもタコ飯やすじ焼きも人気のようで、家庭で作れる「タコ飯の素」も販売していました。
営業時間 平日 10:00~18:00
土・休日 10:00~19:00
定休日 木曜日 (8月と年末は無休)
間口約75cm 入り口引き戸
(明石市観光協会HPより参照)