「縦横夢人」2020年夏号(No.29)2020年8月11日発行


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巻頭言
備えあれば憂い無しって?

三戸呂 克美

 新型コロナウイルスが一向に衰えない今、我々はどのように対処すればいいのだろう。何もせず怖がっていても時間が過ぎていくだけで、感染の恐怖と自らが感染源になってはならない。
 そんな日々の中、大雨が九州熊本を襲った。逃げる間もなく高齢者施設は水没状態になり多くの方が亡くなられた。この度の大雨は亡くなられた方も多く、家屋の損壊も大きく「もう使えないかも」、とメディアに語っている人もいた。
 昨年は台風で堤防が決壊して水害に遭われた地域があった。この度は堤防の決壊も一部あったようだが、降雨量が多く水位の上昇により堤防を越えての水害だ。テレビを観ていて鉄製の大きな橋が根こそぎ流されていった。水の力の恐ろしさをまざまざと見せつけられた。
 さて、我々は災害に備えて準備が出来ているだろうか。一人暮らしの人は避難所に行けるのだろうか。避難所に行けても生活はできるのだろうか。持ち出せる必需品はまとめているか。飲み薬、ぬり薬、消毒液、排便・排尿の準備等々、携帯電話も必携だ。電動車いす、人工呼吸器の電源など、思いつくことは多い。“備えあれば憂いなし”というが、どこまでやればいいのか自分のことながら迷っている。
 この度の水害でよく耳にしたのが、避難所に来なくてもよいので、知り合いや近所の高台にある家に避難してくださいというアナウンスだった。確かに、予想をはるかに超える自然の力には対応できないこともあるだろう。それでも備えだけはしておきたい、と思い直した災害だった。


もくじ


編集後記

 いったんは落ち着いたかに思えた新型コロナウイルスの感染者数が再び増加しています。この先も中止になる行事が出てきそうで、ますます紙面づくりに苦労しそうです。今回は「コミュニティから見た自分の生活」をテーマに特集記事を執筆してもらいました。「コミュニティ」という言葉はよく聞きますが、「どんな意味なのか」を説明するのはなかなか難しく、執筆に苦労した人も多かったと思います。この特集を読んで、自分のまわりのコミュニティについて、改めて考えてみるきっかけになればいいなと思っています。(Y.T)


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