「縦横夢人」2019年夏号(No.25)2019年8月13日発行


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巻頭言 我々にとっての危機管理とは?

三戸呂 克美

 今年の梅雨入りは遅く近畿地方だと20日も遅れて入ったようだ。昨年は水害で大きな被害があちこちで出たことは記憶に新しい。また同じようなコースをたどり雨がやってきた。九州方面は特にひどい。昨年の被害が復旧されないのにまたか、とは自然現象とはいえあまりにもむご過ぎる。無事に去ることを願うのみだ。
 ところで、皆さんは災害対策をどのようにされていますか。警報が出たら避難ができる状況にありますか。日本の国内でも大きな災害が今までに起きていますが、障害者に特化した対策は大きく進んでいるようには見えません。一人暮らしの私自身もどこに逃げればいいのか把握できていない。防災という観点からみると、避難場所に行くより家にいるほうが安全かもしれない。
 テレビは警報が出ている地域には避難を呼び掛けている。しかし、私自身切羽詰まった危機意識が無いのはどうしてだろう。心のどこかに自分は安全だという気持ちがあるからだろうか。誰かが助けてくれると思っている気持ちがどこかにあるからだろうか。「転ばぬ先の杖」と言った諺があるが、自分自身で準備できるものもあるのに何も出来ていない。せめて自分に必要な薬類や水分、非常食ぐらいは揃えておきたい。何も出来ていないのに、安全、安心であるかのように振舞うのは危機管理の無さをさらけ出しているようなものだ。
 一人暮らしだからこそできる危機管理を求めて、被害を小さくする方法を見つけていくことが我々にとっての危機管理ではないだろうか。


もくじ

~編集後記~

 れいわ新撰組の重度障害者の2人に注目です。7月の参院選で当選した途端、「重度訪問介護」がメディアに頻繁に取り上げられるようになりました。すると参議院は、2人の議員活動の際に必要となる介助費を負担することを発表しました。それだけでも驚きなのに、それを受けて大阪府の吉村知事が、府独自で「重度訪問介護」の利用者に対し通勤・通学を支援する制度を作る考えを明らかにしました。なんだよこれ~!今まで閉ざされて動かなかった問題が、急に開けて進み出した感じ!・・・こりゃあるな!絶対法律が変わるな!
 「明日への希望と共に、日本人1人ひとりが大きな花を咲かせる」という願いを込めて選ばれた元号「令和」。本当に希望がもてる気がする。花も咲かせたいな! (H.M)


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